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「どこかで花火の音が聞こえるけど、どこでやってるんだろう?」
「花火の音はどのくらいの距離まで聞こえるんだろう?」
こんな疑問を抱いたことがある方もいるのではないでしょうか?
そこで、今回は花火の音はどのくらいの距離まで聞こえるのか?ということについて解説していきます。
花火の音はどのくらいの距離まで聞こえる?
まず大前提として花火の音がどのくらいの距離まで聞こえるかは、いくつかの要素によって変わります。これには、花火の大きさとタイプ、風向き、気候、周囲の建物や地形、さらにはその場所の騒音レベルなどで変動する為です。
なので、何キロまで聞こえて、何キロ以上は聞こえないというような断定はできません…が、一般的にはほとんどの条件下で花火の音が明確に聞き取れるのは約3キロメートル~4キロメートル程度と言われています。
しかし、これはあくまで目安であり、上述の条件により、さらに遠くから聞こえることもあれば、近くでも聞こえにくいこともあります。
なお、音は空気中を伝わる波であり、音の波が遠くまで伝わるかどうかは、風向きや地形、気温や湿度などの気象条件にも大きく影響を受けます。たとえば、風が音源から逆方向に吹いていると、音は遠くまで届かず、反対に風が音源から同じ方向に吹いていると、音はより遠くまで届く可能性があります。また、高い建物や山などの障害物があると、音は遮られて遠くまで届かないことがあります。
風、天候、地形などのあらゆる条件が重なればかなり遠くでも花火の音は聞こえるようです。
花火の音が遠くまで聞こえる為の条件
花火の音がより遠くまで聞こえる要素には様々なものがあります。
まずは、花火自体の大きさとタイプから見ていきましょう。一般的に、大きな花火や爆発力の強い花火は、より大きな音を発生させ、その音は遠くまで伝わります。一方、小さな花火や優しく開花するタイプの花火は、音がそれほど遠くまで届かない傾向にあります。
風向きは音の伝播に大きな影響を与えます。音は波として空気中を伝わるため、風の流れに乗せられて遠くまで届くことがあります。風が花火の音源から同じ方向に吹いている場合、音は風に乗って遠くまで伝わりやすくなります。一方、風が音源から逆方向に吹いている場合、音は遠くまで届きにくくなります。
気候、特に気温と湿度も音の伝播に影響を与えます。冷たい空気は密度が高く、音はより遠くまで伝わりやすくなります。また、湿度が高いと、空気中の水分が音波を拡散させ、音の伝播距離が延びることがあります。その為、冬の花火は夏の花火よりも遠くまで聞こえることがあります。
最後に、周囲の環境も花火の音がどのくらい遠くまで届くかに影響を与えます。例えば、都市部や山間部など、建物や地形が多い場所では、これらが音波の進行を遮るため、音が遠くまで届きにくくなります。また、都市部では交通騒音などの背景ノイズがあるため、花火の音がその中に紛れてしまい、遠くからは聞こえにくくなることがあります。
花火の音が遅れて聞こえる理由
花火は爆発して光が見えてから、その音が聞こえるまでに遅れがあります。では、なぜこの遅れが発生するのでしょうか? 花火の音が遅れて聞こえる理由について詳しく解説します。
この遅れの主な理由は、光と音の伝播速度の違いにあります。光(電磁波)の速度は、真空中で約299,792キロメートル/秒です。これに対して、音(機械波)の速度は空気中で約343メートル/秒(気温20度時)となります。つまり、光の速度は音の速度よりもはるかに速いのです。
花火が爆発した瞬間、光と音はほぼ同時に発生します。しかし、その速度の違いから、光はほぼ瞬時に私たちの目に届きます。一方、音は遅れて耳に到達します。例えば、あなたが花火を打ち上げる場所から1キロメートル離れていたとします。その場合、光はほぼ瞬時(約3マイクロ秒)に目に届くのに対し、音が耳に届くまでには約3秒かかります。
さらに、音の速度は空気の温度や湿度、風向きなどにより変化します。気温が上がると音速もわずかに増え、湿度が高いほど音はより速く伝わります。また、風向きが音の進行方向と同じであれば、音は風に乗ってより速く伝わります。
このように、花火の音が遅れて聞こえるのは、光と音の伝播速度の違いと、音速が気象条件により影響を受けるためです。
花火の音と距離の計算方法
上記で説明した通り、花火は花火が打ち上げられた瞬間と、その音が聞こえるタイミングに遅延が生じます。これは光(花火の視覚的な部分)が音よりもずっと速く進行するためです。そこで、この音の遅延を利用して花火の打ち上げられた場所と自分がいる場所との距離を計算する方法について解説します。
まず理解しておくべきことは、音が1秒で約343メートル移動するという事実です。これを利用して、花火の音と距離の計算を行うことができます。
具体的な手順は次の通りです。
- ストップウォッチを用意する
- 花火が打ち上げられ、光が見えた瞬間にストップウォッチをスタートさせる
- 花火の音が聞こえた瞬間にストップウォッチを停止する
こうして測定した秒数が、花火の音があなたに到達するまでの時間(遅延)となります。そして、この遅延時間を音速(秒速343メートル)に掛けることで、花火が打ち上げられた地点からあなたがいる地点までのおおよその距離を計算できます。
例えば、花火が見えてからその音が聞こえるまでの時間が3秒だとしたら、距離は343メートル/秒 × 3秒 = 約1029メートルとなります。
この計算方法は、花火の打ち上げられた場所と観覧地点とのおおよその距離を知るための参考になります。ただし、実際の距離は気温や風向き、地形などにより影響を受けますので、完全に正確な数値を得ることは難しいことは理解しておきましょう。
花火の音が聞こえた時に近くの花火大会を調べる方法
「どこからともなく花火の音は聞こえるけど、花火は見えない」なんていうこともありますよね。
そんな時に自分が今いる場所の近くで花火大会が行われているかどうかを調べる方法について解説します。
このようなイベントごとに強いのはやはりSNSです。特に速報性の高いTwitterでは花火についての情報がいち早くツイートされていることが多いです。そこでTwitterで近くの花火を検索する方法について解説します。やり方はとても簡単です。
検索フィルター内にある【場所】という項目の【近くの場所】にチェックを入れて、あとは花火というキーワードで検索をかければ自分が今いる近くの花火についてのツイートを検索することができます。
他にも「渋谷 花火」「横浜 花火」というようにシンプルに地名でTwitter検索をするのも有効です。
特定の地域のツイートを検索する方法について更に詳しくは以下の記事をご覧ください。
花火鑑賞にベストの距離は?鑑賞スポットの選び方
花火の打ち上げ地点からあまりにも遠くにいると、音の遅延から視覚と聴覚の体験が一致しない可能性があります。一方、あまりにも近い場所では、音が大きすぎて耳に不快感を感じることがあります。
その為、一般的には花火から500メートルから2キロ程度の距離が鑑賞には向いているとされています。
とは言え、花火大会ではその他の要素によってベストな距離や鑑賞スポットは大きく異なってきます。
風向きが悪いと花火の煙で花火が見えなくなったり、山間部や川辺などの地形は、音が反響して花火の響きを強く感じたりと、風向きや地形の影響によっても鑑賞スポットを選ぶ必要があります。
距離は離れてるけど人があまりいないスポットや、全体を見渡せる高台、意外と近くの穴場など、ベストな鑑賞スポットは周囲の環境によっても左右されます。
結局のところ、ベストな鑑賞スポットは人によって異なります。
家族でゆっくりみたいなら人ごみは避けて家のベランダが最適かもしれませんし、大迫力で見たいなら最前線まで近づくのが最適かもしれません。自分自身がどのように花火大会を楽しみたいのかでベストな鑑賞スポットは異なります。
花火の音がどこまで聞こえるかは、様々な要素に影響されます。まず、最も重要なのは花火自体の大きさと爆発の強さです。大きな花火は、それに比例して大きな音を生み出し、遠くまで届きます。
次に、花火の音が遠くまで届くかどうかは、地形や建築物、そして風の状況にも大きく依存します。開けた平地や湖上では、音は広範囲に広がります。しかし、建物や山などの障害物がある場合、それらが音の進行を阻害し、音が遠くまで届かないことがあります。
また、風の状況は音の伝播に大きな影響を及ぼします。風が音の進行方向と同じであれば、音は風に乗ってより遠くまで伝わります。しかし、逆風の場合、音の届く範囲は大幅に減少します。
気象条件も重要な要素です。音は暖かく湿った空気中でより速く伝わります。つまり、暖かく湿った夜は、音が遠くまで届きやすいです。
最後に、花火の音がどこまで聞こえるかは、あなたの聴覚の感度にも左右されます。人間の耳は一般的に20Hzから20,000Hzの周波数範囲の音を聞くことができますが、年齢や個々の身体条件により、これが制限されることがあります。
以上の要素が組み合わさって、花火の音がどの程度遠くまで聞こえるかが決まります。花火の観覧時にこれらの要素を理解しておけば、より深い理解と楽しみを得ることができるでしょう。