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改めて説明するまでもないと思いますが、羽生さんは1986年にプロデビューしてから現在まで常に第一線で活躍し続けている凄い将棋棋士です。
1996年には将棋界のタイトル7つ全てを独占するなど、とんでもない実績を積み上げてきています。
プロデビューの年から考えるとおよそ30年以上も将棋界のトップとして走り続けているわけになるのですが、なぜこれほどまで長い期間トップで居続けることができるのでしょうか?
その背景には「負けること」に対する羽生さんなりの向き合い方があるように感じます。
羽生さんでも10回やれば3回は負ける
全プロ棋士の中でもトップの勝率を誇る羽生さんの勝率はなんと約7割を超えます。
実力が拮抗している厳しいプロの世界ではものすごく高い勝率であるのは間違いありません。
しかし、裏を返すとこんなに強い羽生さんでも「10回やれば3回は負ける」ということになります。
更に調子が悪い時などは羽生さんほどの棋士でも公式戦で6連敗をしてしまうこともあります。
そんな中で長い期間トップで走り続ける為にはこの幾度となく訪れる「負け」に対してどのように向き合っていくのかが非常に重要になってくると思うのですが、現代ビジネスのインタビュー記事の中で羽生さんは「負けること」に対して以下のように話しています。
「普段の生活で同じサイクルや同じ思考法にならないようにはしています。新しい場所に身を置く。例えば、羽田空港に行くにもルートを変えるとか。でも、一番大事なのは負けても反省して忘れることですかね」
引用元:現代ビジネス
例えば人間ですから負けて気分が落ち込んだりすることもあると思います。
落ち込んでいると「負けたこと」ばかりをグルグルと考えてしまいがちですが、そこであえて普段とは違うサイクルや思考をしてみたり、環境を変えてみたりすることで負けたことを引きずらない感情のコントロールがしやすくなるとのことです。
そして「一番大事なのは負けても反省して忘れること」と言うように、負けたことは反省し、切り替えて次のことを考えてしまうのがいいってことですね。
この先勝つか負けるかはわからないけど、とりあえず先に進まなければ新しいものは発見できない
更に現代ビジネスのインタビューの中で羽生さんが負ける可能性が高いコンピューターとの対戦に挑むことについて羽生さんは以下のように応えています。
「負けた時の周囲の反応は、当然大きいだろうなとも思っています。ただこれ、将棋の手を決めるのと同じようなところがあるんですよ。この先どういう局面になるかわからないけど、とりあえず、先に手を選ばなきゃいけないという。正しいのか、メリットがあるのか、やってみないとわからない」
「新しい発見を探している。将棋は一生懸命やれば必ず面白いドラマが生まれる。どうせやるなら面白いドラマを観たい」
引用元:現代ビジネス
要するに「この先勝つか負けるかはわからないけど、先に進まなければ新しいものは得られない」ということですよね。
つまり、羽生さんは「負けることを恐れていない」ですし、むしろ負けを怖がって先に進まないことの方が自分にとって面白くないことなんだと思います。
だから「負けること」っていうのは、これからの自己成長や新しいものを発見していく為には「必要なもの」として認識しているのだと思います。
なんでもそうですが、失敗を恐れて行動しないことが一番の失敗だったりしますよね。
「負けることを恐れない姿勢」こそが、第一線で活躍し続ける為には必要な考え方なのかもしれません。
勝つ為には自我の強さや欲の強さも大事
「結局、最後の最後、何で決まるのかと言ったら、自我の強さとか、欲の強さみたいなものが大事なんじゃないかなと。そういう思いは、若い頃より強くなってきました」
引用元:現代ビジネス
勝負を決めるのは最終的には自我の強さや欲の強さも大事であると羽生さんは言います。
実力が拮抗する厳しいプロの世界ではこのような「気持ちの部分」っていうのが非常に大事なのだと思います。
勝つことに対するこだわりや強い気持ちを持つことは勝負の世界ではもちろん大切なことですね。
「負けを恐れない姿勢」と「新しいことへのチャレンジ精神」と「勝つことに対する強い気持ち」
つまり、羽生さんが長い期間トップを走り続けている背景には3つの重要な考え方があるのだと思います。
- 負けを恐れない姿勢
- 新しいことへのチャレンジ精神
- 勝つことに対する強い気持ち
この3つをあわせ持つからこそ、常に成長し続けることができ、第一線で活躍し続けることができているのではないでしょうか。
これは将棋の世界だけではなく、仕事でもスポーツでも何でも共通する大事な考え方だと思います。
仕事でも何でも、勝ちにこだわりながらも負けを恐れずにどんどんチャレンジしていきたいですね!