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ここ最近ネット界隈を大きく賑わせている話題と言えばDeNAの「WELQ騒動」ですよね。
かなり大きな話題になっているので、もはやネット界隈だけでなく一般層にまで認知されてきているんじゃないでしょうか。
で、今現在ブログを運営している人はもちろん、ネットを使って何かをやっている人であればこの問題は決して他人事ではないですし、今後どのようにネット上のメディアと向き合っていくべきか改めて考えるチャンスなんじゃないかと思います。
今回のDeNA「WELQ騒動」からは反面教師にできる部分も多く、ブログの正しい運営方針について改めて学べることが多いです。
そもそもDeNAの「WELQ騒動」について良く知らないという人もいると思うので簡単にこの騒動について説明させて頂きます。
WELQというのはDeNAが運営する主に医療関連のコンテンツを提供していたキュレーションメディアです。
で、このWELQは主に医療関連のコンテンツがメインだったので、当然人間の健康や命にも直接影響を与えるようなコンテンツもたくさんあったわけです。
にも関わらず、ここで提供しているコンテンツのほとんどは医療に対してほとんど知識のない外注ライターが他のサイトから使えそうな記事の一部を盗用してコンテンツを大量生産していたことが発覚しました。
つまり、WELQの問題をわかりやすく言うと以下のようになります。
- 一部上場企業が運営する大手サイトにも関わらず信憑性の低いニセ医療情報を大量生産していた
- 他サイトの記事を語尾だけ変えたり、ニュアンスだけ変えて大量に盗用していた
まぁ要するに「ただただアクセス数だけ集まれば何をやってもいい」っていうかなり悪質な運営体質だったわけですね。
で、このようなキュレーションメディアの情報の信頼性問題やパクリ問題に対してネットのメディアを健全にしたいと考えている人達が声をあげたことが今回の騒動を引き起こしました。
永江さんが問題提起をしている医学デマサイト「Welq(ウェルク)」について、都の健康安全部と相談しました。私が指摘するまでその存在を認識されていなかったのですが、すぐに調べて強い危機感を持って対応を検討して下さっています。方向性が見えたら、追ってご報告させていただきます。 https://t.co/d7AA1fCz9R
— おときた駿(東京都議会議員 /北区選出) (@otokita) 2016年11月28日
やっぱりひたすら信憑性の薄い内容のパクリ記事を大量生産して数の力で検索エンジンの上位を獲得していくやり方には、みんなあまり良くは思ってなかったんでしょう……
そしてこの問題が様々なメディアにとり上げられると、次第に注目度も高まり結果的にはWELQは閉鎖するにあたりました。
このような運営体質だったメディアはWELQだけではなく、DeNAが運営していたほとんどのキュレーションメディアが同様の運営体質だったこともあり、MERY、iemo、Find Travel、cuta、UpIn、CAFY、JOOY、GOIN、PUULなども一斉に閉鎖になりました。
これを受けDeNA側も記者会見を開くほどの大きな問題まで発展しました。
このようなキュレーションメディアに対する情報の信頼性問題やパクリ問題などはWELQに限った話ではなく、今までもあらゆるメディアに対してあったのですが、ここまで本格的な問題としてとり上げられたのは初めてではないでしょうか。
今回のWELQ騒動は今後のネットメディアにおける一つのターニングポイントになったのではないかと思います。
今回WELQ騒動が起きた原因はひたすら数字だけを追い求める企業体質があったのが大きいと思います。もちろん数字を追い求めることが悪いことではありませんが、数字「だけ」を追い求め始めると必ず失敗するような気がします。
「アクセスが集まれば何でもいい」っていう考え方になりやすく、今回のWELQのような運営体質が出来上がってしまうわけです。
忘れてはいけないことはインターネットの画面の先には必ず一人一人の人間がいるということです。100万アクセスとか、数字で言ってしまうとイメージしづらいですが100万回誰かが見ているということです。
その一人一人に対してどんな情報を提供してあげたいのか、どんな価値を提供してあげたいのかを絶対に忘れてはいけないと思います。嘘でも何でもいいから読まれればいいのか、その人の為になるような質の高いものがいいのか、そこにメディアの運営体質がもろにでると思います。
もしかしたらその記事を読んだことでその人の人生が変わることだってあるかもしれません。
WELQではこんな記事もあったみたいです。
[死にたい]検索1位のDeNAのWelq。色々ダメな所だけどこれは最悪だ。
「死にたいと思う人は承認欲求が強い」→「自己承認力を高めるには自己分析が有効」→オススメしたいのが転職サイトなどで無料で使える「キャリア診断テスト」→アフィリンク!
死のうとしてる人から搾り取るなよ……— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2016年10月22日
この記事自体僕は読んでいないので実際のところどうなのかはわかりませんが、「死にたい」と検索した人がたまたま見た記事によってその後の人生が変わることだって十分あります。
ネットメディアを運営するのであれば数字だけを追い求めるのではなく、必ずその先にいる一人一人の人間を意識しなければ必ず失敗する時がくると思います。
今回のWELQ騒動から学ぶべきことはたくさんあります。
もちろん他のサイトをパクってはいけないとか、嘘の情報を垂れ流してはいけないというのは大前提として当たり前の話ですが、「数字だけを追い求めすぎるな」という考え方が大切なことなんじゃないかと思います。
今までもひたすら数字だけ(アクセス数だけ)を追い求めて検索エンジンで上位表示せる為に様々な手法が使われていましたよね。
自演リンクをひたすら貼ったり、タイトル属性を悪用したり、有料リンクを買ったり……
いずれもユーザーのことなど一切考えずただひたすらアクセス数だけを追い求めた結果このようなブラックなやり方を行ってしまうわけです。そしてこういった行為は今までも必ず淘汰されてきています。
今回のWELQもそうです。
ひたすらアクセス数のことだけを考えた結果、それを読むユーザーのことや、パクられた側のサイト運営者のことは二の次になっていたのではないでしょうか。
ユーザーのことを一切考えず数字だけを追い求めるやり方って最初だけ上手くいくのかもしれませんが、必ず淘汰される時がくるということです。
ブログを運営していく上で大切なこと
なので、ブログを運営していく上で大切なことは常に読んでくれる人のことを意識することだと思います。
- 読んでくれる人にどんな価値が提供できるだろうか?
- 読んでくれる人にどんな良い影響を与えることができるだろうか?
- 読んでくれる人を喜ばすことができるだろうか?
読んでくれる人の為に記事の質を高くしたり、わかりやすくしたり、読みやすくしたり、面白くしたりすることが結果的に息の長いブログになります。
数字だけを追い求めると短期間で必ず淘汰される時がきますが、読者のことをしっかり考えて運営していけば長期にわたって成長し続けることができるということです。
Googleも企業理念の中でこんなことを言っています。
ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
引用元:Google会社情報
ユーザーに焦点を絞ることが大切であるということです。
Google側もGoogleで検索をすれば質が高くて、信頼できる情報がすぐに見つかるようにしたいわけです。にも関わらず嘘の情報やパクリの情報ばかりが検索上位にでてきてしまってはGoogleにとっても大きなマイナスです。
常にユーザーのことを考えたブログこそがこれからGoogleにもしっかり評価されるのではないかと思います。