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どんなビジネスをするにしても、まずは「人がお金を払う理由」をしっかりと理解することはビジネスを成功させる上で非常に重要なこととなります。
ネットでビジネスをするにしても、リアルでビジネスをするにしても、このようなビジネスの基本的な性質を理解することは小手先のテクニックを学ぶよりもはるかに意味のあることです。
「人がお金を払う理由」を以下にまとめましたので、是非この機会にあなたの知識にしておきましょう。
人は価値を感じることにお金を払う
まずはこれが最も基本的な顧客の心理です。当たり前ですが人は「価値を感じること」に対してお金を使います。
100円のジュースに価値を感じれば、ジュースに100円を払いますし、10万円の洋服に価値を感じれば、洋服に10万円を払うのです。
要は、人は価値さえ感じれば金額は関係なく、それに対して可能な限りお金を払うのです。
例えば、アイドルのCDに数百万円を使う人もいますし、食べ物に毎月数十万円を使う人もいますし、本を買うだけで毎月数十万円を使う人もいます。他の人から見て理解できないようなことでも、それが本人にとって「価値のあること」であれば、お金を払うことに躊躇はないのです。
ここを理解した上で次に考えなければいけないのは、「では、人は一体何に価値を感じるのか?」ということです。結論から言えば人それぞれ違うということにはなりますが、それでも大多数の人は価値を感じやすいものというのはあります。
・東京から大阪まで2時間で行ける移動手段
・注文から3分で牛丼が食べられるお店
・どこでも通話ができる携帯電話
・自動で洋服を洗ってくれる洗濯機
・安心して寝ることができる家やマンション
など、こういった部分に価値を感じた人が、その対価として相応のお金を払うのです。
マズローの欲求5段階説というものがあります。これはアメリカの心理学者であるアブラハム・マズローが人間の欲求を5段階にして理論化したものです。
マズローの欲求5段階説とは
「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、人間の欲求を5段階の階層で理論化したもの
この5段階というのはどういったことかというと、以下のような5段階です。
基本的には、人間の欲求は第一段階の生理的欲求から始まり、その段階の欲求がある程度満たされると次の段階の欲求を満たそうとするものです。
人間は「これらの欲求を満たせるもの」に価値を感じお金を払うのです。
第一段階【生理的欲求】
人間は誰しも生命維持の為に必要な生理的欲求があります。生理的欲求とは、お腹がすいたらご飯を食べたいと感じたり、のどが渇いたら飲み物が欲しいと感じたり、眠くなった寝たいと感じるような欲求のことです。
よく、「砂漠でのどが渇いた人に水を売ればペットボトル1本1万円でも売れる」なんていう例え話がありますが、これはまさに人間が生理的欲求を満たせるものに大きな価値を感じるという例の一つです。
つまり人間は食べ物や飲み物といった生命維持をする為に必要なことに大きな価値を感じるということです。
飲食店などのビジネスがこれにあたります。
第二段階【安全欲求】
生理的欲求がある程度満たされてくると、今度は安全欲求が生れます。安全欲求とは、安心して暮らせる家が欲しいとか、病気にならないように健康でいたいといったものです。
今の日本では、当たり前のように家の中で安全に寝ることが出来ている人が多いと思いますが、仮にジャングルに身ひとつで投げ出されたときにまずすることは食糧の確保と「安全に寝られる場所の確保」です。
ジャングルだと少しリアリティがないかもしれませんが、現代に置き換えると、安全に生活することができる家やマンションに大きな価値を感じやすいということです。
不動産やホテルなどのビジネスがこれにあたります。
第三段階【親和欲求】
生理的欲求、安全欲求がある程度満たされると次に「親和欲求」が生れます。親和欲求とは友達が欲しいとか恋人が欲しいといった人間関係に対する欲求です。
恋人が欲しくてモテたい為におしゃれすることに価値を感じたり、仲間と出会えるコミュニティーに参加することに価値を感じたりするのです。
仲間や恋人を作る為に必要なことには大きな価値を感じ、必要なものにはお金を払うようになります。
交流会や婚活などのビジネスがこれにあたります。
第四段階【自我欲求】
第三欲求までがある程度満たされてくると、今度は自我欲求が生れてきます。
自我欲求とは、特別視されたいとか、注目されたいといった欲求のことです。
注目される為に人が持っていない洋服を着てみたり、高いアクセサリーをしてみたり、良い美容院にかよったりするのです。
美容やファッションなどのビジネスがこれにあたります。
第五段階【自己実現欲求】
第四段階の欲求まで満たしてくると、次に自己実現欲求が生れてきます。
自己実現欲求とは、「自分自身が本当にやりたいことをやりたい」といった欲求です。
例えば、「海外旅行に行って色々な経験をしたい」とか、「バイクで日本一周をしたい」「海外でビジネス挑戦してみたい」といったように、自由にやりたいことをやるということです。
旅行や趣味に関すること、何かスキルが身につく講座などのビジネスがこれにあたります。
つまり、人がお金を払う背景には、必ず「何かしらの価値を感じている」という理由があります。そして、人が価値を感じやすいものこそが人間が本来もっている「欲求」に沿っているということが多いということです。
当たり前ですが、食べ物や住む場所、洋服や美容、趣味や旅行といったことに多くの人は大きな価値を感じていますし、人間の欲求を満たしているからこそこれらのビジネスは成り立っているのです。
自分がビジネスをやる時に、「相手の欲求を満たすことができる価値のあるコンテンツ」を提供することを考えていけば、よりビジネスの成功確率は上がります。とても基本的な話ですが、非常に重要なことなので、是非頭の片隅に常に入れておくようにしましょう。