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夏の日差し、ビーチの楽しみ、野外でのアクティビティ…それらは私たちの気分を高揚させるものですが、同時に、無防備な肌には恐ろしい影響を及ぼす可能性があります。
本記事では「日焼け止めを塗らないとどうなるのか?」その結果として起こりうる5つの危険性について詳しく説明します。また、日焼け止めの正しい使用法とその重要性についても解説してきます。
皮膚が紫外線にさらされると、多くの危険性があります。以下に、日焼け止めを塗らないことで皮膚が直面する可能性のある5つの主な危険性を説明します。
最もわかりやすい危険性の一つが日焼けです。日焼けは「軽い火傷」と考えると危険性がわかりやすいと思います。
皮膚が紫外線にさらされると、皮膚は自己防衛のためにメラニンという色素を生成します。これが日焼けの原因です。しかし、この過程は肌を守るだけでなく、しばしば皮膚の表面や深部の組織に損傷を引き起こします。赤み、痛み、ひび割れ、剥離などの症状が現れることがあります。これは肌表面の細胞が紫外線によってダメージを受け、体がその損傷部位を修復しようとする結果です。重度の日焼け(日射病)では、痛みがひどい場合や体温が上昇する場合もあり、時には医療的な対応が必要になることもあります。
皮膚がんは世界中で最も一般的ながんの一つであり、その主要な原因の一つは紫外線(UV)です。特に直射日光や日焼けマシンからのUVB(紫外線B)とUVA(紫外線A)が、皮膚細胞のDNAに変異を引き起こし、がんを発生させる可能性があります。
皮膚がんには主に三種類あり、そのすべてが紫外線と関連しています。最も一般的な形態は基底細胞癌と扁平上皮癌で、これらは「非メラノーマ皮膚がん」とも呼ばれます。これらのがんは通常、治療可能で、致命的とはならないことがほとんどですが、放置すれば皮膚の深部に進行したり、周囲の組織に広がったりする可能性があります。
一方、メラノーマはより少数ですが、最も危険な形態の皮膚がんです。メラノーマは皮膚の色素細胞から発生し、早期に発見し治療すれば良好な治癒率がありますが、進行すると他の体部位に広がる(転移する)可能性があり、それが致命的となることがあります。
紫外線は皮膚のDNAを損傷し、その修復過程でエラーが発生すると変異が生じます。これらの変異が蓄積すると、細胞の成長と分裂が制御不能になり、がんが発生する可能性があります。また、紫外線は免疫抑制を引き起こし、異常な細胞が体内で増えるのを防ぐ体の自然な防御機構を弱めることがあるため、がんのリスクがさらに増します。
日焼け止めを塗らずに紫外線を浴び続けていると、人よりも早く肌の老化が進んでしまいます。このような紫外線による肌へのダメージが蓄積することで起こる早期の肌の老化を、「光老化」と言います。
光老化は、日焼けや長時間の日光曝露により紫外線にさらされ続けた結果、肌の組織が損傷を受けて起こります。特に紫外線B(UVB)は表皮に、紫外線A(UVA)は皮膚の真皮層に影響を与え、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力と構造を維持するための重要なタンパク質を破壊します。これらのタンパク質が壊れると、肌はその弾力を失い、しわやたるみが生じます。
さらに、紫外線はメラノサイト(肌の色素細胞)を刺激し、色素沈着を引き起こします。これが日焼け後に見られる肌の黒ずみの原因です。しかし、紫外線による色素沈着は均等には起こらず、シミやソバカスとして現れることがあります。
また、紫外線は肌の表皮を乾燥させ、肌のバリア機能を弱めます。これにより、肌は外部からの攻撃に対して脆弱になり、さらに敏感になり、しわ、たるみ、シミなどができやすくなり、肌の老化に繋がります。
皮膚は体を病気や感染から守る第一線の防御です。それは自己を修復する能力を持つだけでなく、外部の侵入者に対する反応も含む強力な免疫システムも持っています。しかし紫外線を過度に浴びることで、この防御メカニズムを弱め、免疫機能を低下させる可能性があります。
紫外線は、皮膚に存在する免疫関連細胞(ランゲルハンス細胞やT細胞など)にダメージを与えます。これらの細胞は外来の侵入者(細菌やウィルスなど)を認識し、それに対する反応を調整する役割を果たします。しかし、紫外線によるダメージはこれらの細胞の機能を低下させ、体が感染症や皮膚がんを防ぐ能力を弱めます。
さらに、紫外線は免疫システムに「免疫抑制」を引き起こすことが知られています。これは体の自然な防御反応を抑制し、異常な皮膚細胞(例えば、変異を起こした細胞やがん細胞)が体内で増える可能性を高めます。これは、日焼けが皮膚がんのリスクを高める一因となります。
さらに、一部の人々では、紫外線による免疫の変化が皮膚の自己免疫疾患(例えば、ループス)を引き起こす可能性があります。これは、体の免疫システムが自身の組織を誤って攻撃し、炎症や損傷を引き起こす状態です。
紫外線は皮膚だけでなく、目の健康にも影響を与えることが知られています。長時間の紫外線曝露は眼の表面組織を損傷し、結膜炎や角膜炎などの炎症反応を引き起こす可能性があります。これらは短期間では一時的な不快感や視力の低下を引き起こすかもしれませんが、長期的には視力の永続的な低下を引き起こす可能性があります。
さらに、紫外線は白内障の発症リスクを高めることが研究で示されています。白内障は眼の水晶体が徐々ににごって視力が低下する病状で、全世界の盲目の主要な原因となっています。白内障のリスクは紫外線を浴びる時間とともに増大し、特に紫外線Bが関与しているとされています。
また、紫外線は眼の最も深い部分、網膜にまで到達する可能性があります。網膜は光を感知し、それを脳に伝える重要な役割を果たします。しかし、過度の紫外線により網膜が損傷を受けると、加齢黄斑変性(AMD)のリスクが高まる可能性があります。AMDは高齢者の中で主要な視力喪失の原因で、現在のところ治療法は限られています。
これらのリスクを最小限に抑えるためには、紫外線保護が重要です。まぶたなど目の周辺も日焼け止めを塗るのを怠らないようにしましょう。そのうえで、UV保護機能を備えたサングラスや帽子を使用することで、目に直接当たる紫外線を減らすことが大切です。
上記で説明したように日焼け止めを塗らないと様々な危険性があります。そこで大切になるのが正しく日焼け止めを使用して紫外線から肌を守ることです。ここでは日焼け止めの効果を最大限引き出すための正しい日焼け止めの使用方法について解説します。
SPF/PA | 種類 | 効果 |
---|---|---|
SPF | SPF10 | 紫外線B波(UVB)から肌を保護し、赤くなる(日焼けする)のを10倍の時間遅らせることができる。 |
SPF30 | UVBから肌を保護し、日焼けするのを30倍の時間遅らせることができる。 | |
SPF50 | UVBから肌を保護し、日焼けするのを50倍の時間遅らせることができる。 | |
PA | PA+ | 紫外線A波(UVA)による皮膚の黒ずみ(タンニング)をある程度防ぐ。 |
PA++ | 中程度のUVA保護効果があり、タンニングをより効果的に防ぐ。 | |
PA+++ | 高いUVA保護効果があり、強い日差しの下でも皮膚を守ることができる。 | |
PA++++ | 非常に強いUVA保護効果があり、非常に強い日差しや長時間の外部曝露でも皮膚を守ることができる。 |
日焼け止めを選ぶ際に見かける「SPF」と「PA」は、製品がどれだけの紫外線保護能力を持つかを示す指標です。これらの理解は、自分のニーズに合った日焼け止めを選ぶために重要です。
ただし、いくらSPFやPAが高くても、すべての紫外線を完全にブロックするものはありません。また、SPFやPAが高いからといって長時間の紫外線露光が安全というわけではありません。適切な使用と再塗布、そして他の日焼け防止策(帽子の着用、日陰を利用する等)と併用することが重要です。
日焼け止めの適切な量の使用は、その効果を最大限に発揮する上で重要です。意外と多くの人が日焼け止めを少なすぎる量しか使っていないという事実があります。以下に、日焼け止めの適切な使用量について詳しく説明します。
日焼け止めは適切な量を塗布しなければ、製品に表示されているSPF値やPA値は達成できません。なので、製品が約束する保護を得るためには、日焼け止めをたっぷりと使うことが重要です。日焼け止めの適切な使用量は意外と多いです。しかし、肌へのダメージを考えると、惜しみなく使うことが肌の健康を守る上で最善の策といえるでしょう。
日焼け止めの効果を最大限に引き出すためには、紫外線を浴びる15分~30分前に肌に塗ることが重要です。
というのも、日焼け止めの成分は肌に塗った後、しっかりと肌に定着するために一定の時間を必要とするからです。日焼け止めを塗った直後に肌が紫外線にさらされると、その成分が肌に定着する前に紫外線を吸収してしまい、日焼け止めの効果が十分に発揮されないことがあるのです。
外出や紫外線にさらされる予定の15〜30分前に日焼け止めを塗ることで、日焼け止めの成分が肌にしっかりと浸透し、紫外線からの保護を効果的に行うことができます。
特に化学的日焼け止め(化学フィルターを含むもの)は、成分が肌に吸収されて初めて効果を発揮するため、塗布後すぐに紫外線にさらすと、十分な効果を得ることができません。そのため、外出前に十分な時間を設けて塗布することが推奨されます。
日焼け止めは、汗や摩擦により徐々に肌から取れてしまいます。また、日焼け止めの成分自体が時間とともに効力を失うこともあります。そのため、日焼け止めを一度塗ったからといって、一日中紫外線から完全に保護されているわけではありません。
なので、一般的に日焼け止めは「2時間ごとに塗りなおす」ことが推奨されています。しかし、激しい運動を行ったり、泳いだりした場合や、特に汗をかいた場合には、時間で判断するのではなく、その都度塗りなおすことを心がけましょう。
また、口元や顔の周辺は飲食や汗などで日焼け止めが落ちやすい部分なので、ここは特に注意が必要です。
塗りなおす際には、初回と同じ量を使用することが重要です。つまり、顔と首にはティースプーン1杯分、全身にはショットグラス1杯分または大さじ2杯分を目安にします。また、外出中で手が汚れている場合は、手を清潔にしてから日焼け止めを塗りましょう。
定期的な塗りなおすことは、日焼け止めの効果を一日中維持するために不可欠です。この習慣を忘れずに、紫外線から肌を守りましょう。
日焼け止めの話からは少しずれてしまうかもしれませんが、日焼け止めだけで完全に紫外線から身を守ることは難しいです。なので、日焼け止めと一緒に他の保護策を併用することでより高い保護を得ることができます。
- 日傘や帽子
- UVカットの衣服
- サングラス
直射日光を遮ることができる日傘や帽子は、紫外線対策の基本的なアイテムです。特に広いつばの帽子は顔だけでなく首まわりをカバーするので、有効です。また、日傘はUVカット加工が施されているものを選ぶとより効果的です。
他にもUVカット加工が施された衣服も、体の大部分を直接的に紫外線から守る効果があります。特に、薄着になりがちな夏場には活用したいアイテムです。
また、目を紫外線から守ることも大切ですので、サングラスの使用もおすすめです。UV400の表示があるサングラスは、紫外線のほぼ全て(400nm以下)をカットできます。
あとは日陰などを利用してできるだけ直射日光のあたらない場所で過ごすように気を遣うのも重要な観点です。
日焼け止めに関するよくある誤解を理解しておくことで、更に正しく日焼け止めを使用することができます。ここでは日焼け止めに関するよくある誤解を4つ紹介しますので参考にしてみてください。
日焼け止めを選ぶ際、多くの人が見るのがSPF値です。しかし、SPF値が高いということが、それだけ強力な保護効果があるとは限らないのです。
SPF15の日焼け止めは、約93%のUVBをブロックします。一方、SPF30の製品では約97%、SPF50では約98%のUVBをブロックします。つまり、SPF値が2倍になったとしても、そのブロック効果は僅かにしか増えないのです。
SPF値が非常に高い製品は、より長時間紫外線から保護してくれると誤解されがちです。しかし、実際には日焼け止めは時間とともに効果を失い、また汗や摩擦により肌から落ちてしまいます。したがって、どんなに高いSPF値の日焼け止めを使用しても、定期的に再塗布を行わなければ効果は続きません。
さらに、高いSPF値の製品は紫外線A波(UVA)からの保護が十分でないことがあります。UVAは皮膚の深層部にまで達し、シワやたるみ、色素沈着などの皮膚老化の原因となるほか、皮膚がんのリスクも高めます。
SPF値が高ければそれだけ強力な保護効果があるわけではなく、SPF値と同時にPA値(UVAからの保護度を示す)もチェックし、また定期的な再塗布を忘れないようにすることが大切です。
朝に一度だけしか日焼け止めを塗らないというのも多くの人がやってしまいがちな間違いの一つです。日焼け止めは朝に一度塗ったら1日中保護してくれるというわけではありません。
日焼け止めの効果は時間とともに徐々に減少します。多くの日焼け止め製品は2〜3時間ごとに再塗布が必要であり、特に強い日差しの下や水辺で過ごす場合はより頻繁に再塗布が必要となります。
汗をかいたり、タオルで体を拭いたりすることで日焼け止めは肌から落ちてしまいます。また、衣服の摩擦でも日焼け止めは落ちやすくなります。そのため、活動的な一日を過ごす場合、または暑い日や水遊びの後などは特に再塗布が必要となります。
適切な紫外線対策のためには、日焼け止めを定期的に塗りなおすことが重要です。
紫外線というと晴れた日だけのものと思われがちです。実はこれは大きな誤解で、曇りの日でも、冬でも、室内でも紫外線は存在し、肌に影響を与えています。
雲や雪は一部の紫外線を遮ることができますが、それでも大部分の紫外線は地上に到達します。曇りの日でも約80%、雪の日でも約90%の紫外線が地上に届くと言われています。また、雪は紫外線を反射するため、雪の日は特に紫外線によるダメージが大きいことがあります。
また、室内であっても窓ガラスを通して紫外線は届きます。特に長波長の紫外線A波(UVA)は、窓ガラスを通過して皮膚の深部に到達し、皮膚の老化を引き起こすことがあります。
日焼け止めは晴れた日だけでなく、曇りの日、冬、室内でも必要です。紫外線は一年中存在するので、紫外線対策も一年中行うことが大切です。
室内にいるときや車の中では大丈夫と思っている人も多くいます。しかし、窓ガラス越しでも紫外線は届きます。
紫外線には「UVB」と「UVA」の主に二つの種類があります。UVBは日焼けや皮膚がんの直接的な原因となり、UVAは皮膚の深部に影響を及ぼし、皮膚の老化を促進します。通常の窓ガラスはUVBをほぼ全て遮断しますが、UVAを70〜75%ほど通します。これはつまり、窓の外の光景を眺めながらコーヒーを飲んでいる間でも、UVAによる肌ダメージが生じている可能性があるということです。
また、車の運転をしている際も窓ガラス越しに紫外線は届きます。特に、運転する際には一方の手や顔に紫外線が集中的に当たります。これにより、一方の手や顔が他の部位と比べて早くシミができたり、皮膚が老化したりする原因となります。
窓ガラス越しでも紫外線は肌に届くため、日焼け止めは室内でも必要です。また、長時間運転をする方は特に日焼け止めをしっかりと塗るようにしましょう。そして、日焼け止めだけでなく、UVカットのカーテンやフィルムを窓に取り付けることも、室内での紫外線対策として有効です。
スポーツやレジャーなど1日中炎天下で過ごすことが多い夏におすすめなのがNULLウォータープルーフ日焼け止めです。
SPF50+、PA++++という高い紫外線保護能力に加え、界面活性剤フリーで敏感肌の方でも使用することができます。
また「三相乳化法」という特許技術によって汗や水にも強く、白浮きせずに高い効果を持続させることができます。
その他にも「界面活性剤」「パラベン」「アルコール」「香料」「着色料」「鉱物油」などの添加物は一切使用していないのも魅力的です。
紫外線吸収剤フリーでありながら、高い紫外線保護能力があるのがHOLO BELLプロテクト保湿UVです。
ノンケミカルで肌に優しく、普段使いからレジャーなどでも使用できます。ノビ、使用感、白浮きの3つの観点から最も総合評価の高い処方を採用しています。
アロベビーなんていうと赤ちゃん専用だと思ってしまう人も多いと思いますが、普段使いであれば十分大人の方にもおすすめできます。
アロベビーはSPF15、PA++と他の日焼け止めと比較すると低いですが、普段使いをするのであればむしろSPFやPAは高すぎない方が適しています。というのも、SPFやPAは高ければ高いほど紫外線保護能力は高い分、肌への負担も大きくなる為です。
その点、アロベビーは紫外線吸収剤フリー、100%天然由来で肌にも優しく赤ちゃんから大人まで使いやすい日焼け止めです。
軽く買い物に行く程度だったり、数十分の軽い外出程度であればSPFは15もあれば十分です。軽い外出時にこまめに日焼け止めを塗りたい人は高いSPFやPAよりも、肌への負担を優先的に考えるのがベストな選択です。
今回、日焼け止めを塗らないと何が起こるのか、日焼け止めの正しい使用法、そしてよくある誤解について詳しく解説してきました。日焼け止めを塗らないことで皮膚の早期老化、皮膚がんのリスク、免疫機能の低下、目の健康問題など、さまざまな問題が引き起こされます。
しかし、日焼け止めを適切に使用すればこれらの問題を防ぐことが可能です。そのためには、日焼け止めのSPFとPAの理解、適切な量の使用、事前の塗布、定期的な再塗布などが必要となります。また、日焼け止めだけではなく、帽子やサングラスなど他の保護策と併用することも大切です。
さらに、日焼け止めに関する誤解を解くことも重要です。特に、「SPF値が高ければ、それだけ強力な保護効果がある」、「日焼け止めは朝に1回塗れば1日中効果が持続する」、「日焼け止めは晴れた日だけで良い」、「窓ガラス越しには紫外線はこない」などの誤解は、日焼け止めの効果的な使用を妨げる可能性があります。
この記事を通じて、日焼け止めの正しい知識と使用法を身につけ、皮膚を紫外線から守ることの重要性を理解していただければと思います。日焼け止めは、健康な肌を維持するための重要なツールです。その使用を怠ることなく、一年中しっかりと紫外線対策を行いましょう。