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紫外線から私たちの肌を守ってくれるのが日焼け止めです。しかしながら、一部の人々からは「日焼け止めを使うと逆に焼ける」という話を耳にすることがあります。果たしてそれは本当なのでしょうか?それともただの都市伝説なのでしょうか?
今回のブログ記事では、「日焼け止めを塗ると逆に焼ける」という現象の真相について詳しく解説します。日焼け止めに対する正しい知識、理解を深めていきましょう。
日焼け止めを塗ると逆に焼ける3つの理由
よくあるパターンとして「日焼け止めを塗っているから安心」という思考から紫外線に対する注意力が落ちた状態で、実際には正しく日焼け止めを使えていないことがあります。そして、結果的に日焼けをしてしまい「日焼け止めを塗ったのに焼けてる」「日焼け止めを塗ると逆に焼ける」という誤解が生じてしまうことがあります。
日焼け止めは正しく使用しないと、日焼け止めとしての効果を発揮できません。
塗り方ひとつとっても、適切な量を塗らないと表示されている紫外線防御効果(SPF値、PA値)を発揮することができません。一般的には顔と首に使用する分量として、ティースプーン1杯分(約2ml)が推奨されています。また、日焼け止めは均一に塗ることが大切で、特に日差しが当たりやすい頬骨や鼻の頭などを忘れずにカバーしましょう。
次に、塗り直しの頻度についてです。日焼け止めは時間と共に効果が薄れてしまうため、2時間ごとに塗り直すことが必要です。特に海やプールなどで泳いだ後や、運動をして汗をかいた後などは、可能な限りすぐに塗り直しましょう。また、日焼け止めは日光に直接当たる前、最低でも15分前には塗るようにすることが推奨されています。
このように適量を適切に塗りなおすことをせずに「朝、日焼け止めを塗って出かけたのに、夜帰ってきたら逆に焼けてた」なんていう誤解が生じてしまうのです。日焼け止めは朝一回塗れば1日中もつわけではありません。
正しく日焼け止めを使っても「やっぱり逆に焼けてるような気がする」という人もいると思います。その場合は日焼け止めに含まれる「紫外線吸収剤」による影響である可能性があります。多くの日焼け止めには「紫外線吸収剤」といわれる化学成分が含まれています。
紫外線吸収剤は紫外線を吸収し、それを無害な熱エネルギーに変換します。これがうまく機能すれば、肌が紫外線に晒されるダメージを軽減することができます。しかしこの化学成分が肌に合わない人の場合、肌に炎症などのトラブルを起こす場合があるのです。
ここで問題となるのが紫外線吸収剤の「光安定性」です。光安定性が低い紫外線吸収剤は、紫外線を吸収した後、自身が分解・変質しやすく、その過程で余計な熱を発生させます。その結果、日焼け止めを塗っているにも関わらず、肌が熱を持ち、「焼けた」ような感覚を生むことがあります。
さらに、紫外線吸収剤が分解・変質することで発生するフリーラジカルが肌にダメージを与えることも指摘されています。フリーラジカルは肌の細胞を攻撃し、肌の老化を進行させたり、肌トラブルの原因となります。
このように、日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤によって炎症を引き起こしたり、熱を持ったりすることで一見すると日焼け止めが逆に肌を「焼く」ように感じてしまう人が生じている可能性があります。
日焼け止めには、肌に潤いを与えるためや、使用感を改善するために油分が配合されていることが多いです。その油分が、皮膚表面に薄い膜を作り、紫外線を防ぐとともに保湿効果を提供します。しかし、一方で、油分が持つ特性が「日焼け止めを使うと逆に焼けるように感じる」という現象を引き起こす可能性もあります。
肌に油分が塗布されると、その油分が光を集め、熱を発生させるという性質があります。この熱が、紫外線による熱と合わさることで、皮膚の表面温度が上昇し、結果的に「焼けた」ような感覚を引き起こすことがあるのです。特に、日差しが強い場所や、長時間直射日光に晒されると、その効果は一層顕著となります。
また、油分が多い日焼け止めは、皮膚の皮脂膜を補い、水分の蒸発を防ぐ役割も果たしますが、その一方で皮脂の過剰分泌を促す可能性もあります。皮脂が過剰に分泌されると、肌がテカり、ベタつきを感じるだけでなく、毛穴の詰まりを引き起こし、肌トラブルの原因となることもあります。
このような理由から、油分の多い日焼け止めを塗ることでも逆に焼けると感じる現象が起こり得ます。
日焼け止めの正しい選び方
「日焼け止めを塗っても逆に焼けてしまうんだったら、いっそのこと日焼け止めは塗らない方がいいの?」と思う方もいるかもしれませんが、これも誤りです。
基本的には正しく自分の肌に合った日焼け止めを使用すれば、ほとんど場合で多くの紫外線から肌を守ることができるからです。「逆に焼けてしまう」というのは、あくまで炎症を起こしてしまったり、肌が熱くなったりしている状態であり、使用している日焼け止めの成分があなたの肌に合っていなかっただけである可能性が高いです。
そこで、ここでは「日焼け止めを塗ると逆に焼ける」と感じている人向けの正しい日焼け止めの選び方について解説していきます。
使用している日焼け止めが肌に合わないと感じる場合、紫外線吸収剤が原因となっている可能性があります。なので、単純に紫外線吸収剤を含まない日焼け止めを選ぶようにすることで、余計な肌トラブルの原因を排除することができます。
紫外線吸収剤の主な成分名
・メトキシケイヒ酸オクチル(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)
・ジメチルPABA オクチル(ジメチルPABA エチルヘキシル)
・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
・オクトクリレン
・オキシベンゾン
・アボベンゾン
・オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル など
成分表を見て、上記の成分が入っていないものを選びましょう。もしくは「紫外線吸収剤フリー」などの記載がある日焼け止めを選ぶのもいいと思います。
紫外線吸収剤が肌に合わない方はそもそも化学物質が肌に合わない可能性が高いです。なので、ノンケミカルの日焼け止めを選ぶのも有効です。
日焼け止めを選ぶ際に「ノンケミカル」「化学物質不使用」と記載されている日焼け止めを選ぶようにしましょう。
ノンケミカルの日焼け止めは肌に優しくいいこと尽くめな気がするので「じゃあもう全部紫外線吸収剤フリーのノンケミカルな日焼け止めを選んでおけばいいいいじゃん!」と考える方も多いと思いますが、それも間違いです。
紫外線吸収剤フリーでノンケミカルの日焼け止めは、紫外線吸収剤の含まれる日焼け止めよりも「肌への紫外線保護能力が低い」です。その為、激しい日差しに晒されるスポーツ、レジャー、海水浴などでの使用には効果が不十分であることがあります。そういった場合は紫外線吸収剤の含まれる日焼け止めを選んだ方が、総合的にみて肌を守れる可能性が高いです。
日常使いはノンケミカルを使用し、レジャーや海水浴ではSPF、PAの高い紫外線吸収剤入りを使用するなどの使い分けが大切です。以下に主な使用シーンと目安となるSPF、PA値を記載しておきます。
SPF値 / PA値 | 使用シーン例 |
---|---|
SPF15 / PA+ | 通常の日常生活での使用に適しています。室内での過ごし方が主な方や、外出も短時間の方に最適です。 |
SPF30 / PA++ | アウトドア活動が少ない、あるいは日陰で過ごすことが多い日の使用に適しています。ショッピングやピクニックなど、長時間外で過ごす予定がある場合に適しています。 |
SPF50 / PA+++ | 比較的強い紫外線下での活動に適しています。ハイキング、キャンプ、海辺でのレジャーなど、長時間直射日光下にいることが予想される場合に適しています。 |
SPF50+ / PA++++ | 非常に強い紫外線下での活動に適しています。海水浴やスキー、山登りなど、直射日光と反射光が強いシーンでの使用に最適です。 |
とにかく紫外線吸収剤フリーで肌に優しい日焼け止めが良いという方は「アロベビー」がおすすめです。「ベビー」とありますが、大人でももちろん使用できます。100%天然由来で赤ちゃんでも使えるくらい肌に優しいので、むしろ大人にも使用を推奨できます。ちょっとした外出などの普段使いであればSPF15、PA++で全く問題ありません。
激しい日差しに晒されるスポーツ、レジャーなどで使用したい場合はSPF50+、PA++++と高い紫外線保護能力の「「HOLO BELLプロテクト保湿UV」がおすすめです。高い紫外線保護を実現しながら紫外線吸収剤フリーです。
そして普段使いからレジャーまで幅広く使いたいなら最もバランスの良い「エンジェルUVスプレー」がおすすめです。こちらは紫外線吸収剤フリーでノンケミカルでありながらSPF35、PA++と紫外線保護能力もしっかり高いです。スプレータイプで使いやすいのも魅力です。
Q&A
- 日焼け止めを塗ると逆に焼けるのは本当?
- 結論から言うと正しく日焼け止めを使えていないことによる誤認識である可能性と、肌に合わないことで炎症や肌トラブルを引き起こし、それが逆に焼けているように感じる可能性があります。
- 日焼け止めを塗ると逆に焼けるなら日焼け止めは塗らない方がいいの?
- その考えは間違いです。”逆に焼ける”という現象は日焼け止めの誤った使用や肌に合わない日焼け止めを使用した結果であり、それは日焼け止めそのものが悪いわけではありません。正しく使用すれば、日焼け止めは紫外線から肌を守り、肌がんやシミ、皮膚の早期老化などのリスクを軽減します。肌に合った日焼け止めを選び、正しく使用することが重要です。
- 紫外線吸収剤が含まれている日焼け止めの使用は避けるべき?
- 紫外線吸収剤が含まれている日焼け止めの使用を避けるのではなく、使用シーンによって使い分けるのがベストな選択です。海水浴や登山などの強い日差しを浴びる場合はむしろ紫外線吸収剤が含まれている高いSPF、PA値の日焼け止めが推奨されますし、日常生活の普段使いであれば紫外線吸収剤フリーのノンケミカルが推奨されます。
- 結局、日焼け止めは肌に悪いの?
- もちろん日焼け止めは大なり小なり肌への負担があるので、一番の理想は何も塗らずに過ごすことです。しかし、現実問題としてほとんどの人は日常生活のあらゆる場面で紫外線を浴びることになります。肌が紫外線から受けるダメージはとても大きなもので、早期老化や皮膚がんリスクなどのあらゆる悪影響を及ぼします。そういった紫外線から受けるダメージに比べれば日焼け止めによる多少の肌荒れは微々たるものと捉えることはできると思います。総合的に考えて紫外線をそのまま浴びるよりも日焼け止めを塗った方が肌には良いと言えます。
「日焼け止めを塗ると逆に焼ける」と感じる人は自分の肌にあった日焼け止めをしっかりと選ぶことと、「正しく日焼け止めを使用する」ということを今一度意識することが大切です。以下の記事では日焼け止めの正しい使用方法について詳しく解説していますので、併せて読んでみてください。
日焼け止めを塗らないとどうなる?塗らないと起こる5つの危険また、「日焼け止めを使うと逆に焼ける」と感じる方に向けて、ここで大切なことを再度強調したいと思います。それは、「一番大切なことは肌に合わないと思ったら使用を中止すること」です。
日焼け止めは、私たちの肌を紫外線から守るための重要なアイテムです。しかし、時には日焼け止めの使用が皮膚の炎症や刺激を引き起こすことがあります。これは、日焼け止めに含まれる成分が皮膚に合わなかったり、正しい使用方法が守られていなかったりする場合に発生します。
炎症や刺激が起きたとき、それは皮膚が「何かがおかしい」というサインを出している状態です。このサインを無視して日焼け止めの使用を続けると、皮膚の健康を損ね、さらには深刻な肌トラブルを引き起こす可能性があります。
使用後に赤み、かゆみ、ヒリヒリ感などの異常があれば、それはその日焼け止めがあなたの肌に合っていない可能性が高いです。そのような症状が現れた場合は、すぐに日焼け止めの使用を中止し、肌を清潔に保つことが重要です。