大変大きな話題になっているポケモンGOですが、当然ポケモンの生みの親である任天堂の株価にも大きな影響をもたらしています。
こういった話題のコンテンツと株価の推移を追っていくことは株式投資をやっている人はもちろん、あらゆる「投資」を行う上でとても大切なことです。
人気コンテンツが生れると株価はどのように動いていくのか?
そして実際に投資をするならどのように立ちまわっていけばいいのか?
っていう視点で改めてポケモンGOと任天堂の株価の推移を見てみましょう。
任天堂の株価の推移

こちらは1年前からの株価の推移を表したチャートです。
2015年の後半からじわ~っと下がっていっているのがわかります。
そして7月6日にオーストラリア、ニュージーランド、アメリカの3カ国でポケモンGOがリリースされるとまたたく間に大ヒットします。
それに伴い任天堂の株価は一気に上昇していきます。

赤い丸の所がポケモンGOがリリースされた日です。
ポケモンGOのサービス開始と同時にものすごい勢いで上昇していっているのがわかります。
ざっくりとラインを引いてみるとブレイクポイントは一目瞭然です。

かなりざっくりですが、任天堂の株価はここ1年近くずっとこの赤いラインの範囲内でもみ合いを続けてきていました。
このもみ合いのさなかポケモンGOという飛び道具が登場したら、そりゃ上にブレイクしますよね。
もちろんポケモンGOのリリースと同時にストップ高になっているので既にブレイクの兆しはありますが、明確に持ち合いをブレイクしたと判断できるのはポケモンGOがリリースされた3日後の赤い丸の所です。
ここはもし仮にポケモンGOがなかったとしてもチャート的に買いを入れたい場面です。
これによって任天堂の株価は14,000円台から一気に一時31,000円を超えるところまで上昇していきます。
2010年以来の高値更新です。
恐るべしポケモンGO……
そしてこれだけ短期的に上がるとさすがに利益確定売りがで始めるので一旦は下がります。

一時31,000円を超えていましたが、28,000円台まで下がってきます。
ここからどうなるかな~っていう所でまさかの「ポケモンGOの成功は業績に大きく影響しない」と任天堂が公式で声明を出します。
というのも、実はこのポケモンGOを開発したのは任天堂ではなくNianticという会社なんです。
任天堂は声明の中で「ポケモンの権利を有する関連会社である株式会社ポケモンを、同社が32%しか保有していない」ということを発言しています。
つまり、任天堂がポケモンの権利を全てもっているわけではなく、むしろ32%しかもっていないのです。
この声明を受けて任天堂の株価はさらに下落します。

一時ストップ安まで下落します。
これで株価は23,000円台まで下がります。
いや~ものすごいジェットコースターっぷりです。
ここからですが、まだまだ出来高も多いですし、窓が大きく空いているので予断は許さない展開になりそうです。
一連の流れから学ぶべきこと
で、今回の一連の流れから学ぶべきことは3つです。
- 企業が持つ本来の価値をしっかりと見定めて売買をする
- 外的要因だけに踊らされるのではなく、チャート分析での判断も織り交ぜる
- ボラティリティが大きい時はチャンスでもあるが、同時に徹底的なリスク管理が必要
ポケモンGOはNianticが開発したのは多くの人が周知のはずなので、この任天堂株高騰の流れに乗るにしても「限定的になるかも」という発想は常に頭の片隅に入れておく必要があります。
なので、乗るにしても少し利確を早めにしたりするなどの調整が必要です。
また「ポケモンGOがヒットしたから任天堂株を買えば儲かる」という安易な考え方も危険です。
しっかりとチャート分析も織り交ぜて、適切なタイミングで売買をしていくようにしましょう。
そしてこういった時期は出来高も多くなり、ボラティリティも大きくなります。
そういった時こそ投資家としてはチャンスではありますが、同時に徹底したリスク管理も必要になります。
ここで適当な売買をしてしまうと一気に大損になってしまうこともあります。
損切りポイントやレバレッジなどは確実に管理できる範囲に設定しておくことと、短期的な戦略だけでなく長期的な戦略もしっかりと立てておくことが大切です。
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